東京から数時間の距離にある神無町。
戦後、ヨーロッパ風の街並みとして復興されたことで知られている。
だが、ここがかつてイスパニアから来た宣教師達の活動の場であったことは、
いまは深く歴史の中に埋もれてしまい、顧みられることはない。
主人公「天童弘司」は幼い頃母を亡くした。
仕事に追われ、母の死にさえ駆けつけることのなかった父親。
弘司は、父から離れ、祖父母と叔母の住む神無町へとやってきた。
彼の子供時代は暗く悲惨なものだった。
家族を失った孤独からではない。なにしろ母は幽霊として彼の前に現れたからだ。
生前と変わらぬ陽気な母は、たびたび弘司の前に姿を見せ彼をからかう。
弘司は周りにそのことを話すうちに、友達を失い、いじめの対象となってしまったのだ。
そんな弘司を支えたのは、世界的な画家である叔母ゆずりの絵の才能だった。
やがていくつかの賞も受賞し、将来が見え始めたころ、父が倒れたとの知らせを受ける。
ここで父を見捨てることは、かつて母を支えなかった父と同じではないかと考えた弘司は、
神無町を出て、東京へと戻ることを決意した。
同じ学園に通う優子、麗依那、ふたりの幼馴染と過ごす最後のひと月。
弘司は、アルコンと名乗る不思議な男に出会う。
自称「悪魔」であり、願い事と引き換えに魂を貰い受けるというのだ。
アルコンは数百年前イスパニアからやってきたという。
「初めに言葉ありき。言葉は神なり」
アルコンが弘司に見せた人の魂の実体は、言葉の集積だった。
言葉を組み換えれば、現実も組み替わる。弘司を取り巻く現実が揺らぎ始める…。
ヒロイン分岐型の学園アドベンチャーゲームだが、ストーリーの根幹に、スコラ哲学、隠秘学等、キリスト教系の要素があるのが特徴。
自分自身の存在、家族や恋人との関係、世界の認識は言葉によるなら、文章と同じく置き換えもできてしまうのか。
存在と認識、肉体と魂が、言語をテーマに語られる。
ヒロイン分岐は会話選択肢のほか、毎日の授業の選択にも左右される。
国語、数学等10教科から選ぶのだが、正しい選択をしなければイベントがはじまらない。
選択した教科と、主人公の日課である色彩の研究で使われる色は連動していて、
基本的に各ヒロインは、特定の色(教科)を選択していけばいいようになっているが、
1時間目~4時間目の時間選択の必要まであるので、総当たりの手間がかかりすぎ自力攻略は難行となっている。
http://rengaworks.hekatoncheir.net:80/re/re.htm
原画家の個人サイト。本編とは違うタッチで描かれたイラストや制作裏話がある。
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源 優子
157cm B85 W54 H83 牡羊座 趣味:ビデオゲーム
弘司の幼馴染。いじめられていた弘司にとっては数少ない友人。
成績優秀で、リーダーシップも併せ持つ現学生会長。
母子家庭に育ったため母思いだが、それが災いし、
母親に弘司との交際を反対されると逆らえず別れてしまった。
本心では弘司に対する思いは冷めていないので、母と弘司の板挟み状態に苦しんでいる。
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雨宮 麗依那
168cm B82 W56 H83 乙女座 趣味:読書
優子、弘司の幼馴染。学園一の成績を誇るがぶっきらぼうで人付き合いが苦手。
弘司にだけは心を開いていたことから、優子と付き合いはじめたことが気に入らないでいた。
校則で禁止されているブリーチにしたのも、弘司が絵のモデルに金髪を捜していたのが理由。
別れてからも弘司と微妙な距離間を保つ優子には心中穏やかでいられないでいる。
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海江田 羽純
161cm B84 W58 H85 蟹座 趣味:家事全般
弘司の従姉妹。天才だが破天荒にしか生きられない母とは真逆に穏やかで家庭的性格。
芸術家の多い海江田家だが、羽純は訳あって言語哲学を専攻し国語教師となった。
自分が母代わりとなった弘司には執着が強く、頼られるのが嬉しいが、
成長するにつれ母に似た奔放さを見せ始めた弘司が自分から離れてしまうことを恐れている。
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エリス
152cm B75 W53 H77 水瓶座 趣味:占い
アルコンによって創造された悪魔見習い。
廃校舎に隠れ住んでいるが、綺麗好きで毎日掃除しているほか近くの銭湯にも通っている。
カエルのようなヌメヌメしたものは嫌いと、外見通りの少女らしい性格をしている。
弘司との契約を望んでいるが、大した奇跡はおこせないため、関心を引くことができないでいる。
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