東京から数時間ほど離れたところにある神無町。大戦後、欧風の街並みに整備されたことで知られているが、
ここでかつてスペインの宣教師達が布教を行っていたという歴史は、すでに風化し、顧みられることはない。
幕府の禁教令によって、信仰は途絶えたが、負の遺産ともいうべきものが遺されていた。
主人公「天童弘司」は、東京への引っ越しを数週間後に控えたある日、学園で「悪魔」を名乗る男に出会う。
「悪魔」は魂と引き換えに願い事を叶えることができるといった。悪魔が弘司に示した魂は言葉で形作られていた。
「初めに言葉ありき。言葉は神なり」、世界の認識は言葉を介して行われる。
ゆえに言葉を組み替えることで、現実を変化させ願いを叶えることができるというのだった。
しかし、それは自分自身、恋人、家族…言葉として置き換えられるものならば不変の存在はないことを意味する…。
世界の実相とは?…弘司の現実が揺らぎ始める…。言語哲学的要素がシナリオの根幹となっているのが特徴の学園伝奇アドベンチャー。
企画・シナリオ 鳥山仁。
原画・彩色 煉瓦。音楽 真根幸広。
8枚のイラストリーフレットが付属。