幼い頃に両親を失った僕は、東馬の家に引き取られた。
世界に知られた人形師「東馬恭二」。
後継者のいない彼の後を継ぐべく、その孫娘「奈緒」と結婚することが条件だった。
その資力を背景に地元に絶大な影響力を持つ恭二の庇護下、
僕を慕ってくれる婚約者と過ごす平穏な日々。
クラスメイトがやっかむように、きっとこれは幸福な環境なのだろう。
なのに、なぜ僕は、退屈だと感じるのか。
物足りない──僕が求めるものそれが何なのかは分からないけど、
きっとここで得られるものでは無い気がした。
「今晩10時、この教室に来い。贈るものがある。」
「お前も知っていい歳になった。ただし、奈緒には言うな」
授業中、突然送られてきた恭二からのメールに僕は、
この生活に変化をもたらす予感を感じた。
夜の教室。
そこで出会ったのは、目隠しをされたひとりの少女だった。
ふたたび送られてくる恭二からのメール。
「私からの贈り物だ。お前も女を知っていい歳になった。」
「その人形を存分に犯すがいい」
恭二はなにを考えているのか。人形? どう見てもそれは生きた人間だった。
だが天涯孤独の僕は恭二に逆らって生きていくことはできない。
恭二の意に沿わない人間がどういう目にあってきたかも知っている。
きっとこの少女の立場も同じだ。
「できたら、恨まないでくれよ」
「恨むなんて、しない…。私は人形です。あなたの…ご主人さまの…」
選択肢によるヒロイン分岐型アダルトアドベンチャーゲーム。
ヒロインはふたりと少ないかわりに低価格。
シナリオはどこか不穏な空気を漂わせながら進行し日常が崩壊していくミステリー系。
そのためエッチシーンもカラッとした感じではなくしっとり系。
強制された関係で始まるが、主人公は普通の少年なためハードな鬼畜系というわけではなく、最終的には純愛。
パペットプリンセス原画集 発行:小鳥館 発行者:モカモカ 発行日:2007.08.19
原画家個人誌の形で発売された原画集。
ラフや線画のほか、ブランドの許可の下、彩色CGも収録されている。
ゲーム中にはなかった利美のエッチなラフも描き下ろしで収録。