むかしむかし…遥か西の彼方に、別の土地に栄え、別の歴史を育み、別の神々に司られた国々がありました。
豊かな風土に育まれ、様々な歴史と文化を持つ諸国のほぼ中央に、プロネア王国は位置します。
東西交易の要衝として栄えたプロネアですが、それゆえに周辺の列強国に狙われ、侵略の惨禍にされされ続けた小国でした。
しかし、後に勇王と讃えられるヘキサの登極により、次々と列国を退け、ゆるぎない国力と領土を蓄えたのです。
ところが…、人は永きの安寧には耐えられない理。わずか数代の王朝統治の間に文化は退廃し、
民草は倦怠に倦み、プロネアはかつての繁栄が嘘のように衰えていきました。
そんな中、即位したトキナ王は、国政の舵取りに辣腕を振るい、王国の転覆を防ぎ、ヘキサ以来の賢王と讃えられます。
どうにかプロネアの命脈を保ったトキナ王でしたが、ひとつだけ解決困難な悩みがありました。
一夫多妻の文化を持つプロネアでは、トキナ王も数人の妻を持ち、5人の男児を授かりました。
が、その王子たちがどうにも締まらない愚息たちばかりなのです。
伝統的に王位継承権は長兄が第一位となるしきたり。
とはいえ、ウスラボンクラな王子たちに国政を預けては、再びプロネアの凋落をまねくことは明らか…。
トキナ王の胃を痛める日々が続きました。
そんな中、王に一筋の光明がさします。第6王子が生まれたのです。
レオンと名付けられた王子は健やかに成長し、やがて次期国王への期待の声もささやかれはじめました。
しかし、兄王子は権力欲だけは一人前、ここぞとばかりに伝統を楯にとって王位継承権を譲ろうとはしません。
悪知恵を発揮し大臣官僚たちを丸め込んでしまった兄王子派には、
王といえども、国内に軋轢を生むわけにはいかず、うかつには手が出せない存在となってしまいました。
こうなっては、レオン自身に周囲を納得させるだけの成果をあげさせるほかはありません。
元服早々のレオンでしたが、兄達を退け次期国王となるべく試練の日々が始まったのです。
ですが、辛いことばかりではありません。元服した王族には政治以外にも大事な役目があるのです。
それは後宮…。世継ぎを作り王国の安定を図ること…。複数の妻達を慈しみ満足させること…。
このゲームは成人したばかりの王子となって次期国王を目指す自己育成型シミュレーションゲームです。
期間は一年。一月は三期に分けられ、各期にひとつ行動を選び王子を成長させます。
月の終わりには後宮で過ごします。後宮にいる女の子から好きに選んで夜伽を命じます。
十分な体力があれば複数人を相手にすることも可能です。一年後には後宮の中から正妻を選ぶことになります。
夜伽を命じると愛情値が増加し、あまり呼ばないでいると減少します。
夜伽場面になるとですます口調のナレーション描写となり、ねちっこくプレイが実況されます。
汁描写に拘る原画家が起用されているので、全体にベトベトネチョネチョです。
INNER PALACE MANIAX 発行:studioAQA 2003年7月21日
原画家同人誌。設定原画+コミックを収録。