乾 剣二。高校二年。
口は悪いが人に頼られやすく、特に女の子の頼みは断りにくかった。
責任感があるんだがないんだか。なんだかんだと言いながらも結局助けてしまう。
今日も後輩の美空に頼まれ、剣道部の助っ人に参加していた。
帝
都
幻
想
- Prologue
「痛ぇ…くそっ、摩周のやつ思い切りやりやがって。」
「で、でも、いい感じだったじゃないですか。試合ではきっと勝てますよ!」
「試合なんて知らねーよ。俺、部員じゃないし。」
「その部員があの人に勝てれば、よかったんですけど…」
「なさけねー剣道部だなあ。一高主将ただ一人にコケにされて、頼りが外部の俺?」
「…私には、先輩が部員じゃないのが不思議なんですけど。せっかくあんなにお強いのに。」
「うざってーし、公式戦のたびに奴とぶつけられるんじゃたまらん。」
「でも、先輩が入ってくれたらどんなに…私…」
「ま、言い出しっぺがお前じゃ断るのも悪ぃから、試合はなんとか頑張ってみるさ。あ、俺教室こっちだから。」
美空と別れ、教室に戻る剣二。その途中、妙な格好をした女の子に出会う。
「なんだ? うち、卒業式でもあんなの着ないよなあ? どっかのウェイトレスであんなのあったっけ?」
「あっ剣四郎さま~~! 大変なんですう~」
「ちょっと待て! 誰のことだそりゃ!」
「剣四郎さま~、エーリスの事をお忘れですか~?」
「人違いだっ! つーか俺は世紀末救世主じゃねぇっ!」
「そんなはずは~。そのお顔、剣四郎様以外には…って、あら、言われて見れば若過ぎるような気も…」
「もし、人違いは謝りますから、帝国陸軍の瞬 剣四郎大尉を呼んで頂けませんかしら? 大変なことが…」
瞬が母の旧姓だったことを思い出す剣二。
だが異世界から来たなどというエーリスの話を真面目に聞く気にはならなかった。
「私が至らないばかりにテベルの扉が開いてしまったんですう~!」
「知らんっ! 言っただろ、世紀末救世主が入り用なら他をあたれっ!」
その時突然世界が激しく揺れ気を失ってしまう剣二。
意識を取り戻した時、学校は地の底に引きずり込まれており、怪物達が徘徊していた。
「何だこりゃああああっ! 何がどうなってるんだーっ!」
「ですから、異世界の地底帝国との扉が開いてしまったのだと…」
異世界に取り込まれてしまった学校。こうなるとエーリスの話を信じるしかなかった。
かつて同じような事態に陥った時、異世界を救ったのが剣四郎だったという。
「ええい、やってやりゃいいんだろ!」
結局、いつものように女の子の頼みを断れない剣二はかつて祖先がつかった剣を手にとるのだった。
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- Game System
このゲームは3Dダンジョンタイプのロールプレイングゲームです。
突如異世界の地底帝国と繋がってしまった学校を救うため、レジスタンスと共に女帝と戦います。
戦闘はランダムエンカウント式のコマンドバトル、パーティは2人制です。
通常攻撃はコマンド選択の必要がなく敵をクリックするだけで行えるのでサクサクと戦えます。
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- Character