西暦2039年。
突如世界全てのネットワークが停止。
それはたった1秒間の出来事だったが世界を混乱に陥れた。
航空機、衛星の墜落、データの消失、影響は軍にも及んだ。
原因は不明。
残されたのはXINNという不可解なメッセージのみ。
コンピューター・ウイルスと推測されているが、
プラットフォームやプロトコルを超えて影響が及んでいたことから
情報機関もいまだ真相を掴みかねている。
9月。東京。
帝室国家安全調査局。通称帝諜。
暗殺を専門とする帝諜13課に、
CIAからひとつの暗殺依頼が持ち込まれる。
標的はマシー・スペクター。日本への亡命希望者。
13課のエージェント御子神 薫は、
XINN現象後活発なCIAの動きとの関連を疑いながらも、
相棒の少女型ロボットALICEと共に暗殺に向かい射殺に成功。
だが、マシーは自分が殺されることを知っていたかのように
遺留品に爆弾を仕掛けていた。
暗殺後現場に回収に来ていたCIA局員は全滅。
薫はALICEの咄嗟の判断により命拾いをする。
他課の尻拭いをする暗殺屋。
そんなことから13課はトイレットペーパーとも揶揄されている。
情報も充分には回って来ない。
薫はALICEと共に13課独自の捜査を開始した。
まずはマシーの素性を探るためALICEの能力を使いハッキングを仕掛ける。
アメリカの大学から、気象観測所を経て、衛星通信網へ接続。
そこからは衛星を通して軍用回線、そしてCIAへと侵入する。
ALICEがデータ検索を開始するが、
その途中突然何者かが帝諜の回線へと侵入してきてしまう。
侵入者がモニターに表示して見せたのは、
死んだはず、殺したはずのマシーからのメッセージだった。
「ボクだ! ボクだ! ボクだよ」
「そう、キミが殺したマシーだ。これは復讐だよ。キミを恐怖に陥れるためのね」
「KILL OFF」
「そうさ、皆殺しさ。みんな」
「待ってな。待ってなよ」
………。
翌日再び舞い込むCIAからの暗殺依頼。
ビルをジャックしたテロリストを排除してほしいとのことだったが、
告げられた標的の名前はマシー・スペクター。
………。
顔は違えどその男の人格は確かにマシーだった。
男の自爆から間一髪生還した薫に再び送られてくるマシーからのメッセージ。
今度はALICEを直接ハッキングしALICEの口から告げられた。
「そう、ボクだ。マシー・スペクターだよ」
「さっきは失敗したなぁ。てっきりあれで死んだと思ってたのに」
「ネットワーク内を散歩してたら、見付けちゃったんだよね、この娘を」
薫とALICEはネットワークを自在に泳ぎまわるマシーの正体を追い始めるが……。
このゲームはプレイヤーが御子神 薫となってALICEと共にXINNの謎を追うSFアドベンチャーゲームです。
各場面に応じて表示される話す、見る等のコマンドを選択し行動するコマンド選択型システムです。
展開次第でエンディングが変わるマルチエンディングとなっています。
同梱特典のピンバッジとポストカード。
攻略本「ラヴ・ウェーブ 攻略&設定資料集」
発行ソフトバンク 1998月10月20日 ISBN4-7973-0683-1
シナリオダイジェスト、攻略フローチャート、スタッフインタビュー掲載。
http://www.amatsukami.jp/
当ゲームのシナリオライター大和環氏が設定資料や続編構想の資料を公開しています。
ALICE
米陸軍のパラ・プロジェクトによって生まれた高性能ロボット。
帝諜13課の備品として配備され薫のパートナーとなる。
24の衛星を同時に操り、ネット上に神経をはりめぐらせることができる。
OSはDigital Demand Magic Jar Network Edition。