ゲームの目的
1965年に家庭向けVTRとしてソニー CV-2000が登場。
以後各社はこぞって家庭用VTR開発に乗り出し、多くの製品が誕生したのですが、
各社で規格がまちまちで互換性がなかったため、なかなか普及には至りません。
そのため、できるだけ早くVTRの規格を統一してほしい、という声が聞かれるようになりました。
このゲームは、このような背景の家庭用VTR市場を舞台にした、経営シミュレーションゲームです。
プレイヤーは、独自のVTR規格を所有する1メーカーの社長となり、自社規格で家庭用VTRの規格統一を目指します。
規格の普及は自社一社だけで行うわけではなく、規格に賛同するメーカーと協議会を組んで行い、他規格の協議会と争います。
2年間連続して次の条件を同時に満たした時、
プレイヤーは目標を達したことになり、ゲームは終了します。
■ VTR業界全体で年間総売上高4000億円を達成する。
■ 自協議会の年間売上高シェアを80%以上にする。
■ プレイヤーメーカーの年間営業利益率を10%以上にする。
■ 性能PRO、価格4万円の製品を発売し、利益を出す。
次の条件をひとつでも満たしたとき、
プレイヤーは敗北したことになり、ゲームは終了します。
■ 開始後20年(80ターン)が過ぎたとき。
■ 資金がマイナスのまま1ターンの指示を終えたとき。
また、次のどちらかの状態が2年間続いたときも、プレイヤーは敗北したことになります。
■ 協議会の年間売上高シェアが5%以下になる。
■ プレイヤーメーカーの年間営業利益が0%以下になる。
リーディングカンパニーには、ふたつのシナリオが用意されています。
■1970~1990年
ホームビデオがこの世に登場してからわずか数年。各協議会の勢力は、ほとんど伯仲状態です。
多くの消費者が、VTRそのものに関心を向けるような、魅力ある製品が望まれています。
各協議会の盟主メーカーは、組織を広げながら市場の統一を目指します。
■1980~2000年
ホームビデオは本格的な普及期を迎え、市場は成熟しつつあります。
激しく争った4協議会のうち、ひとつはすでに解散し、もうひとつも解散寸前の状態です。
残る強豪2協議会が市場の統一を目指し、さらに熾烈な戦いを繰り広げます。
ゲームの起動と操作方法
セーブデータ保存のため、ユーザーディスクの作成が必要となります。ブランクディスクを1枚用意してください。
ディスク#Bは、データの書き込みが行われるので、ライトプロテクトをかけないでください。
ドライブ1にディスク#A、ドライブ2にディスク#Bをセットし、リセットしてください。
ゲームが起動し、オープニングデモが開始されます。何かキーを押すとデモを終了し、メニュー画面に移ります。
はじめてプレイするときは、「ユーザーディスク作成」を選択してください。
画面の指示に従いディスクを交換し、作成を完了してください。
最初からゲームを開始する場合は、「新しくゲームを始める」を選択し、
セーブしたデータから再開する場合は「ゲームを再開」するを選択してください。
シナリオ |
ふたつのシナリオからプレイしたい方を選択してください。 |
プレイ人数 |
このゲームはひとりでプレイするだけでなく、各社をそれぞれプレイヤーが担当することで対人プレイが可能です。
シナリオ1は4人、シナリオ2は3人まで一緒にプレイできます。 |
協議会 |
各プレイヤーが担当する協議会を選択します。各VTR規格は規格毎に協議会があり、賛同するメーカーが属しています。
プレイヤーは選択した協議会の筆頭メーカーの社長となります。 |
難易度 |
ゲームの難易度を3段階から選びます。 |
名称 |
ゲームに登場する協議会とメーカーの名称を変更できます。
変更せずに、ゲームデフォルトの名称を使用する場合は、「ORIGINAL NAME使用」を選択してください。
変更したい場合は、「USER NAME変更」を選択します。協議会(規格)名称は最大3文字、メーカー名称は最大8文字まで入力できます。
入力は、キーボードからの入力がそのまま反映されるほか、表示される画面内のキーボードをクリックすることでも入力できます。
変更したデータはセーブ可能です。次回プレイ時に入力の必要がなくなります。
変更した名称でゲームをプレイする場合は、「USER NAME使用」を選択してください。 |
ゲームの操作はマウスとキーボードが使用できます。
カーソルキーで項目の選択、左クリック、リターンキーで決定、右クリック、ESCキー、HOME CLRキーでキャンセルとなります。
メインコマンドの選択は、テンキーがショートカットキーとして機能します。
数値の入力が必要な時は、◀ ▶をクリックすると1の位の増減、◀◀ ▶▶をクリックすると10の位の増減が行えます。
「MAX」をクリックすると設定できる最大値、「MIN」をクリックすると最小値になります。
キーボードでは、カーソルキーの左右で1の位を増減でき、シフトキーを押しながらだと10の位を増減できます。
上を押すと最大値、下を押すと最小値になります。
複数の対象を選択できる場合、選択した対象にチェックマークが付きます。
選択を終了するにはキャンセルキーを押してください。
基本情報
画面右上には、プレイヤーの協議会とメーカー名。資金額、現在の年数と期節が表示されます。
このゲームでは、1ターンが1クォーター(四半期)分となっています。
4月~6月が第1クォーター、7月~9月が第2クォーター、10月~12月が第3クォーター、1月~3月が第4クォーターです。
プレイヤーの経営する会社は、営業部・製造部・開発部・経理部の四部門から成り立っています。
営業部は営業所、製造部は工場、開発部は研究所といった設備を持っています。
製品は研究所で開発され、工場で生産され、営業所で販売が行われます。製品ひとつにつき、3つの設備が必要となるわけです。
営業所は営業力、工場は合理化度、研究所は技術力という能力をそれぞれもち、予算を増やすことでそれらの能力を上げることができます。
営業所、研究所の規模が大きいと、1ターンでの認知度・新鮮度の上がり方が大きくなり、工場の規模が大きいと、1ターンでの生産台数が多くなります。
自社で持てる設備は、合わせて最大8つです。よっていくつもの製品を抱えるというわけにはいきません。
製造・販売を他社に委託したり、古くなった既存の製品を製造中止し、営業所・工場を新規製品に割り当てる必要が出てきます。
ゲーム中に登場する製品は8段階の性能と8段階の価格で区別されます。
上のグラフは、左軸が製品性能、右軸が価格を表します。
性能はBA1が最も低く、PROが最も高いものです。
性能が高く価格も安い製品(緑)は、低性能で価格も高い製品(黄)よりも大きな需要があります。
最高性能の製品を、最低価格(赤)で発売することができれば、もっとも多い売上が見込めることになります。
図のピンクの規格製品は、一色で塗られている価格帯では競合することなく売上をあげることができています。
水色と黄色の規格製品は、性能・価格ともに同じで、競合の度合いが高くなっています。
競合している製品が、どれだけのシェアを獲得できるかは、新鮮度・認知度・ブランドイメージという3つの競争力で決まります。
認知度は、製品に対する好感度や人気を表します。販売する営業所の力と製品広告が、認知度を徐々に高めます。
新鮮度は、製品の目新しさや付加価値を表します。開発する研究所の力と、リモコンなどの付加機能が新鮮度を高めますが、発売後は低下してゆきます。
ブランドイメージは、規格自体の魅力を表します。協議会全体の売上増加に従って上昇し、ブランド宣伝でも高めることができます。
稼働率は工場の忙しさを示し、これが100%だと売上になるはずの需要を逃すことがあります。
また、材料費率が低いほど利益は大きくなります。稼働率と材料費率は、製造する工場の力によります。
各ターンはコマンドによる指示を終えると、各協議会の動性が報告され、自協議会の広告活動が行えます。
広告は、各製品ごとの認知度を上げる「製品宣伝」と、自協議会のブランドイメージを上げる「ブランド宣伝」があります。
各ターンで、どちらかを実行することができます。
広告活動の効果は営業所の規模・営業力の高さによります。失敗すると認知度・ブランドイメージは上がりません。
製品宣伝 |
製品ごとに宣伝活動を行います。成功すると、広告を行った製品の認知度を高めることができます。
製品ごとに、どのようなメディアで広告活動を行うか決めます。広告活動の費用は、通常ではその製品の販売元が負担します。
ライセンス、OEM契約を結んでいる製品の広告を行う場合、援助金を契約先から求められることもあります。
使用するメディアの規模により広告費用は異なります。担当営業所規模が大きくなると、選択できるメディアの種類が増えます。
製品の認知度を高める製品広告と、他協議会製品と比較する比較広告のどちらかを選択します。
比較広告では、両製品の営業所規模・営業力・付加機能の有無によって効果が決まります。
比較広告が成功すると、他協議会製品の認知度が低下し、自協議会製品の認知度が上がります。 |
ブランド宣伝 |
自協議会全体のブランドイメージを高めるため、メディアを選んでブランド広告を行います。
成功するとブランドイメージがアップして、自協議会製品が全体的に売れやすくなります。
ブランド広告の費用は協議会の盟主メーカーが負担します。メディアの種類によって、必要な費用が異なります。 |
通常営業 |
製品宣伝・ブランド宣伝のどちらも選択せずにキャンセルキーを押すと、特別な広告活動を行いません。
営業所の予算内での販売促進活動を通じて認知度を高めます。
営業力が低い場合や、営業員が需要台数に比して不足している場合、認知度は下がることもあります。 |
各ターンの始めに経営会議が行われ、各部門からの報告を受けます。
何らかの報告がある部門は、報告内容が表示されるので、それを選択してください。
キーボードで部門を選択するときは、テンキー[1][2][3][4]を押してください。会議を終了するにはキャンセルキーを押します。
コマンド
画面右下にメインコマンドが表示されます。
各コマンドを選択するか、各コマンドの右上の数字のテンキーを押すことで、コマンドを実行できます。
「パス」は、このターンにおける指示を終えて、次のターンへと進むコマンドです。
営業
認知度報告 |
協議会の製品ごとに前四半期の認知度と担当している営業所のデータを示します。 |
認知度調査 |
他協議会の製品も含めた発売中の全製品の認知度を、数値とグラフで示します。
さらに1製品を選択すると、競合している度合いの高い3製品を表示します。 |
担当製品報告 |
自社で販売・製造・開発を担当している製品ごとに、営業所別のデータを示します。 |
販売中止 |
発売中の製品を廃止します。発売中止した商品を再発売することはできません。
OEM、ライセンス契約中の製品を発売中止にした場合、契約は自動的に解約されます。
また、その製品を担当していた営業所・工場は遊休設備となります。 |
担当替え |
製品を担当する営業所を決めます。ひとつの設備で複数の製品を担当させることはできません。
ふたつ以上の営業所でひとつの製品を担当する場合は、営業力は平均され、規模は合計されたものとなります。
担当する製品を持たない場合(遊休)でも、その営業所の予算はかかります。 |
新設 |
製品を担当する営業所を新しく設けます。規模によって必要な維持費は異なります。
新設した営業所の予算率は、維持費と等しい100%に設定されています。 |
増設 |
既存の営業所の規模を拡大します。営業所を拡大するとき、増設の大きさによって能力が低下します。
増設した営業所の予算は、増設前の予算率と等しく設定されています。 |
売却 |
営業所を売却します。製品を担当している営業所をすべて売却すると、
その製品の販売は停止するため売上は上がらなくなります。 |
予算 |
各営業所の予算を変更します。予算は維持費を100%として、50% ~ 200%の間で設定します。
規模が大きくなるにしたがって維持費も上昇します。予算率を99%以下に設定すると営業力は低下します。 |
営業部用語
営業所規模 |
営業員の人数を表します。製品を担当する営業所の規模は、新設時か増設コマンドで設定できます。
営業所の規模が、製品の需要台数にみあっていると、認知度の上がり幅は大きくなります。 |
営業力 |
営業所の持つ販売上のノウハウを表します。営業所予算によって増減します。
営業力が高い営業所ほど、認知度を高く維持することができます。また、広告も失敗しにくくなります。 |
認知度 |
その製品が世間で好感をもたれている度合いを示します。この値が高いほど、多くの人がその製品になじんでいることになります。
営業力によって上限が決まり、営業所規模で上がり幅が増減します。
需要台数が多い製品ほど、認知度を高めるために大きな規模を必要とします。 |
ブランドイメージ |
協議会全体のイメージです。協議会全体の売上高によって上下しますが、ブランド広告によっても上げることができます。
ブランド力が高い協議会の製品は売れやすく、他社との委託契約も行いやすくなります。 |
製造コマンド
生産報告 |
製品ごとに前四半期の材料費率、稼働率と担当している工場のデータを示します。 |
担当製品報告 |
自社で製造を担当している製品ごとに、工場ひとつづつのデータを示します。 |
担当替え |
製品を担当する工場を決めます。ひとつの工場で複数の製品を担当することはできません。
ふたつ以上の工場でひとつの製品を担当する場合は、合理化度は平均され、規模は合計されたものとなります。
担当する製品を持たない場合(遊休)でも、その工場の予算はかかります。 |
新設 |
工場を新しく設けます。規模によって必要な予算は異なります。
新設した工場の予算率は、維持費と等しい100%に設定されています。 |
増設 |
既存の工場の規模を拡大します。工場を拡大するとき、増設の大きさによって能力が低下します。
増設した工場の予算は、増設前の予算率と等しく設定されています。 |
売却 |
工場を売却します。製品を担当している工場をすべて売却すると、
その製品の生産は停止するため売上は上がらなくなります。 |
予算 |
各工場の予算を変更します。予算は維持費を100%として、50% ~ 200%の間で設定します。
規模が大きくなるにしたがって維持費も上昇します。予算率を99%以下に設定すると合理化度は低下します。 |
製造部用語
工場規模 |
製造員の人数を表します。工場規模が大きいほど多くの製品を作ることができます。
新設時か増設コマンドで規模の設定ができます。 |
合理化度 |
工場でどれだけ能率よく生産できるかを表します。合理化度が高いほど材料費が低くなります。
工場予算によって増減します。 |
材料費率 |
人件費をのぞき、製品一台を作るためにかかるコストをパーセンテージで表したものです。
材料費率が100%よりも大きいと、材料費が販売価格を上回り、利益は出ません。合理化度が高いほど、材料費率は低くなります。 |
生産能力 |
工場の生産可能な最大台数を表します。工場規模1あたりで四半期につき250台のVTRを生産することができます。 |
稼働率 |
その工場の忙しさの度合いをパーセンテージで表します。
稼働率が100%である工場は、製造している製品の需要に対して、
工場規模が小さく余力がなく、製品を売りのがしている可能性があります。 |
開発コマンド
新鮮度報告 |
協議会の製品ごとに、前四半期の新鮮度を示します。
開発中・マイナーチェンジ中の製品は、担当研究所のデータを表示します。 |
新鮮度調査 |
他協議会の製品も含めた発売中の全製品の新鮮度を数値とグラフで示します。
さらに1製品を選択すると、競合している度合いの高い3製品を示します。 |
担当製品報告 |
自社で開発を担当している製品ごとに、研究所ひとつづつのデータを示します。 |
新製品開発 |
新製品を開発します。 研究所をひとつも所有していない場合は開発できません。
左の列から性能を選択し、右の列から価格を選択します。同じ性能と価格の自協議会製品を複数もつことはできません。
キーボードから選択する場合は、カーソルキーで対象を決めて、スペースキーで決定します。
別の製品を担当している研究所を新製品の開発に変えたい場合は、その製品を選択してください。
現在なにも開発していない研究所に開発させる場合は「遊休研究所」を選択してください。
ひとつの研究所で複数の製品を開発させることはできません。「付加機能」はひとつに限らず、すべてつけることもできます。 |
マイナーチェンジ |
製品を改良し、新鮮度を再び高めます。発売して年月が立ち、新鮮度が低下した製品に効果があります。
マイナーチェンジ中の製品でも販売を続けることができます。なお、発売されている製品がマイナーチェンジ中の場合、
消費者は製品を買い控え、ラインの改造によって材料費が変動することもあります。 |
新製品発表 |
開発・マイナーチェンジを終えた製品を発表します。
工場・営業所が配置されていれば、次ターンからその製品を販売することができます。
新製品発表を行わないと、営業所・工場を担当させてもその製品を発売することができません。
ライセンス契約時もプレイヤーが新製品発表を行わなければ、生産が開始されません。 |
開発中止 |
新製品の開発を中止します。同じ市場で再度製品を開発しても、中止した段階からの開発再開にはなりません。 |
担当替え |
製品開発を担当する研究所を決めます。ひとつの研究所で複数の製品を担当することはできません。
ふたつ以上の研究所でひとつの製品を担当する場合は、技術力は平均され、規模は合計されたものとなります。
担当する製品を持たない研究所(遊休)も、予算はかかります。 |
新設 |
新しい研究所を設けます。開発中の製品を担当させるか、遊休研究所かを選択します。
規模によって新設に必要な予算は異なります。新設した研究所の予算率は、維持費と等しい100%に設定されています。 |
増設 |
既存の研究所の規模を拡大します。研究所を拡大するとき、増設の大きさによって技術力が低下します。
増設した研究所の予算は、増設前の予算率と等しく設定されています。 |
売却 |
研究所を売却します。開発中の研究所をすべて売却された製品は、開発が一時中断となります。 |
予算 |
各研究所の予算を変更します。予算は維持費を100%として、50% ~ 200%の間で設定します。
規模が大きくなるにしたがって維持費も上昇します。予算率を99%以下に設定すると技術力は低下します。 |
開発部用語
研究所規模 |
研究所の人数を表します。新設時か増設コマンドで規模の設定ができます。
研究所が大きいと、開発中の製品の新鮮度の上がり幅が大きくなるので、短期間で製品を完成することができます。 |
技術力 |
その研究所がどのくらいの開発ノウハウを持っているかを示します。
技術力が高いほど、高性能製品に高い新鮮度をつけることができます。研究所予算によって増減します。 |
新鮮度 |
製品の魅力を表します。発売後、徐々に下がって行きます。
マイナーチェンジを行うと、再び上げることができます。高性能製品ほど、高い新鮮度を実現することは難しくなります。 |
マイナーチェンジ |
新鮮度が低くなった製品に再び魅力を与えることができます。
技術力が高く、規模が大きい研究所ほど、短期間で効果の大きいマイナーチェンジを行うことができます。 |
経理コマンド
会計報告 |
前四半期の売上高と費用について報告します。 |
製品別利益報告 |
前四半期の製品ごとに利益を報告します。
設備の担当替え・予算変更のコマンドを行うと、その結果から予測される利益を表示します。 |
資金借入 |
借入れを行います。元金と利息を合わせ、10回の分割返済になります。借入金は自動的に返済されていきます。 |
協議会コマンド
VTRの自社規格を持たない会社に、自社で開発した製品の販売または製造販売を委託できます。
契約には、製造から販売まで任せるライセンス契約と、販売のみを委託するOEM契約があります。
OEM契約を結びたい場合は、その製品に担当工場を決めてから、契約コマンドを実行してください。
他メーカーの社長に契約を申し込んでも、面会を断られることがあります。また、社長と会うことができても、契約が成立するとは限りません。
面会しやすさ、契約の成立しやすさは、その会社の信用度として表されます。
信用度とは、その会社が自協議会をどの程度信用しているかを示し、100を最高値とします。
信用度は、自協議会のシェアが上がったり、契約が締結されると上昇し、契約を解約したり、契約した製品の売れ行きが低迷するなどすると下がります。
契約が設立した会社は、自協議会メンバーとなります。解約しても、メンバーから外れることはありません。
メンバー社は他のメーカーに比べて契約が結びやすくなります。
他協議会のメンバーであっても、自協議会に引き抜いて契約することができますが、他の協議会にメンバー会社を取られてしまう場合もあります。
また、契約製品の不振により業績が悪化したり、長期間に渡って契約が更新されないときは、メンバーが協議会を脱退してしまうこともあります。
メーカーファイル |
協議会盟主以外の各社の信用度、営業所・工場のデータを一覧で表示します。
いずれかの協議会と契約中のメーカーは、契約の種類も示されます。 |
契約メンバー報告 |
契約メンバーの前四半期の会計報告を行います。
規模拡大などの要請に成功すると、その結果から予測されるメンバーの営業利益を表示します。 |
契約 |
ライセンス、OEM契約の締結交渉を行います。自社の担当営業所が決まっている製品は、他社と契約を結ぶことはできません。
交渉する製品に自社の担当工場が決まっている場合はOEM契約に、決まっていない場合はライセンス契約になります。
交渉前に申し込む契約のロイヤリティ・仕切率を設定します。
メーカーは、需要・新鮮度・ブランドイメージ・材料費率から、
その製品に期待できる利益を判断し、契約を結ぶかどうか判断します。盟主に対する信用度も影響します。
メーカー側の締結意欲は、利益見込の値で推し量ることができます。 |
要請 |
契約中の他社に、設備投資とロイヤリティ・仕切率の変更を求めます。
「営業規模拡大」は新設・増設で営業所の拡大を要請します。
「営業力強化」は営業力を強化するために、営業所予算の増加を要請します。
「工場規模拡大」はライセンス契約を結んでいる他社に、新設・増設での工場の拡大を要請します。
「合理化推進」はライセンス契約を結んでいる他社に、工場の合理化推進のための予算の増額を要請します。 |
解約 |
ライセンス契約、OEM契約を取りやめます。解約した製品は自動的に、営業所と工場の決まっていない製品になります。 |
協議会用語
ロイヤリティ |
ライセンス契約を結んでいる製品の売上から自社が得る取り分の比率です。 |
ライセンス契約 |
自社製品の生産・販売を契約会社に委託します。製品売上の何%かをロイヤリティとして受け取ります。 |
仕切率 |
OEM契約を結んでいる会社に製品を卸す際の掛け率です。 |
OEM契約 |
生産は自社で行い、販売のみを委託します。契約先への卸値は仕切率で決められます。
卸値から材料費を引いたものが、自社の取り分となります。 |
オリジナル |
生産・販売とも自社で行う製品をオリジナル製品と呼びます。
自社の取り分は販売価格から材料費を引いたものになります。 |
社長室コマンド
勝利条件 |
ゲームの勝利条件と、本年度の実績を照らし合わせます。 |
協議会売上報告 |
各協議会の前四半期までの売上推移を報告します。
過去1年間分の売上高シェアの推移を示したグラフが表示されます。 |
協議会比較報告 |
協議会ごとに、研究所・工場・営業所のすべてのデータを比較します。 |
製品ファイル |
ひとつひとつの製品について、前四半期の売上高、稼働率・材料費率、新鮮度・認知度、担当設備のデータを示します。 |
機能コマンド
SAVE |
ゲームの進行状況をユーザーディスクに保存します。データは8つまで保存できます。 |
LOAD |
SAVEコマンドで保存したデータから再開します。 |
MAKE UserDisk |
ユーザーディスクを作成します。 |
Change BGM |
全12曲のBGMの演奏順序を変更できます。
各番号をクリックすることで曲を確認できます。「SET」をクリックし、再生させたい順に曲番号をクリックしてください。
12曲分すべてを選ぶ必要はなく、同じ曲を連続でも選べます。「OK」をクリックすると設定された順で再生が始まります。
キーボードで操作する場合は、カーソルキーで曲番号の選択、0キーで曲の視聴と決定、
スペースキーでSETモードに入り、リターンキーで設定を終了します。
|
BGM ON/OFF |
BGMの有無を設定します。 |
SOUND ON/OFF |
BGMの有無を設定します。 |
Message Speed |
メッセージの表示速度を変更します。 |
QUIT |
ゲームを終了します。 |
製品の需要
製品は、研究所で開発され、工場で生産され、営業所から販売店などに卸されて、消費者の手に届きます。
製品としての競争力が落ちてきたら研究所で改良されます。
その製品を発売し続けるメリットが薄れ、より需要が多い製品の発売に踏み切ろうとするとき、その製品は廃止され、一生を終えます。
製品の位置
プレイヤーは製品の開発をスタートする際に、その製品の「性能」と「価格」を決めます。
この二つの要素によって、その製品の位置づけを決めるのです。
このグラフによって、各製品の位置が示されます。
製品を求める消費者、つまり需要の大きさは、製品の性能と価格に左右されます。
高性能の製品や低価格の製品ほど、欲しい人は多く、需要も大きくなるわけです。
その製品を欲しいと思う人の数は、
その製品の位置づけでの「需要の大きさ」と、同じ位置づけで競合する他社製品をどれだけしのぐかという「競争力」で決まります。
競合する製品がなければ競争力がゼロでも需要の大きさ分だけ売れます。
また、製品の売上に含まれるのは、実際にその製品が消費者に購入された分だけです。
その製品を欲しいと思った人がいくらたくさんいても、製品の売上に直接にはつながりません。
消費者の基準が需要を決める
たいていの人は、モノを購入する際、自分なりの基準をもっているものです。
VTRの場合でも、ある消費者がそれを買おうと思うのは、自分の求める基準(性能・価格)をクリアする製品が発売されているとき、といえるでしょう。
もちろん、その基準よりも高性能・低価格の製品ほど、それを求める人の数も多くなるわけです。
求める人が多いほど、その製品の需要は大きいといえます。
製品は他社製品と競争する力を持っている
メーカーの違う性能と価格がほとんど同じ製品が二つあったら、どちらを購入するでしょうか。
知らないメーカーの製品よりもなじみ深いメーカーの製品を、2、3年前に発売されたものより、目新しい製品を選ぶのではないでしょうか。
選ばれた製品は、選ばれなかった製品よりも消費者を魅了する点を多くもっています。
魅力が多い製品ほど、他の製品と競合したときに選ばれる率が高く、競争力の高い製品といえます。
「売り逃し」はなぜ起きるのか
工場は、その生産能力を越えて製品を製造することはできません。
上で述べたような需要が工場の生産能力を越えると、その分だけ、みすみす売り逃してしまうことになります。
これは、もっと多く生産できていれば売上とすることができた、単なる売り損です。
生産能力とは、その工場で1ターンに生産できる最大台数のことです。
工場の規模(製造員数)に比例し、製造員1人あたり250台の製品を1ターンに生産できます。
生産能力と需要の大きさの割合は、稼働率で確認できます。
稼働率が低いと生産能力が需要を上まわっていることになり、稼働率が100%に達すると需要が生産能力を上まわっていることになります。
製品の競争力
認知度 - どちらが好きか?
価格が同じ製品が並んでいれば、消費者は、CMやチラシなどのイメージから、好きな製品をなんとなく選んでしまうものです。
これは、その製品の方が、消費者にある意味で安心感を与えるからでしょう。
認知度とは、「その製品の好感度」をパーセンテージで示したものです。
認知度が高い製品ほど、多くの消費者がその製品に対して好感をもっていることになります。
認知度は、営業所の規模や営業力によって左右し、営業活動と広告を行うことによって上げることができます。
新鮮度 - どちらが目新しいか?
TVやVTRのようないわゆる家電製品は、次々と新しいものが発売されます。
そこで、消費者は、頻繁に買い替えることはしたくないから、どうせなら最新のものを買おうと考えます。
新鮮度とは、「人々の関心を惹きつける魅力」を表したものです。
新鮮度が高い製品ほど、多くの消費者の関心を惹きつけることになります。
新鮮度は、開発する研究所の技術力と規模によって左右し、
発売以降は、発表時のインパクトが薄れて関心が低くなるため、少しずつ低下していきます。
マイナーチェンジを行うと、再び新鮮度を高くすることができます。
ブランドイメージ - どちらの規格が良いのか?
家電製品には、その時代の革新技術が投入されています。
このため、そうした技術の成果は、往々にして、
メーカーごとにまちまちな形で製品に組み込まれ、互換性のないいくつかの規格が誕生することになります。
現実にもVTRという製品についていくつかの規格が存在し、競争を行っています。
このような場合、消費者は、個々の製品の魅力以外に(時にはそれを度外視して)、規格自体の魅力に左右されることがあります。
ブランドイメージとは、「規格がもつ魅力」を表したものです。
ブランドイメージが高いほど、その規格の製品(他社製品も含め)は消費者に対して魅力をもっていることになります。
ブランドイメージは、その規格の製品の売上が増えると、自然に上がっていきます。
また、広告活動によっても上げることができます。
製品の生産
生産 - 販売は他社にまかせることができる
製品の製造・販売をすべて自社で行うことができればいいのですが、1社で持つことのできる営業所や工場の数には限りがあります。
多くの自社規格製品を販売するためには、他のメーカーと契約を結び、販売を、あるいは生産と販売の両方を委託することが必須となってきます。
ただし、委託する部分が増える分だけ、自社の得られる利益は少なくなります。
販売のみを任せるよりも、生産・販売ともに任せてしまう方が、製品1台あたりの利益は少なくなるのです。
ライセンス契約とOEM契約
生産・販売を他メーカーで行う場合は、契約が必要です。
生産・販売の両方を任せるときにはライセンス契約、生産は自社で行い、販売のみを任せたいときにはOEM契約を結びます。
ライセンス契約の場合、売上の一部をロイヤリティとして受け取ります。
自社で得る利益はこのロイヤリティの割合によるわけですが、これは契約締結時の交渉で決まり、20%前後になることが多いようです。
OEM契約の場合は、生産後にメーカーに卸す際の掛け率によって利益が決まります。この掛け率は仕切率と呼ばれます。
仕切率による仕切値から材料費を引いた分が自社の利益となるわけですが、
これも契約締結時の交渉で決まり、仕切率は定価の50%前後になることが多いようです。
1000万の売上、営業所予算120万円、工場予算180万円、材料費200万円の予算を考えた場合、
自社生産・販売のオリジナル製品では、予算が500万円かかり、利益は500万円となります。
仕切率55%で契約した、OEM契約の場合、契約メーカーは120万円の営業所予算がかかり、利益は330万円、
自社は仕切りが550万円、材料費と工場予算が380万円で利益が170万円となります。
20%で契約したロイヤリティ契約の場合は、契約メーカーは各予算が500万円かかり、利益は300万円、
自社はロイヤリティで200万円の利益となります。
合理化度 - 生産コストを抑える
製品1台についての利益には、もちろん、その1台を作るための材料費が関係してきます。
(このゲームでは、製造にかかる費用をすべて「材料費」という名称でまとめています)
価格が同じなら、材料費が少ないほど利益は大きくなります。
工場には合理化度という値があり、この数値が高い工場ほど、製品1台を生産するための費用は少なくてすみます。
合理化度はその工場への予算額で決まります。
性能が高い製品、付加機能の多い製品を、できるだけ抑えた価格で製品を作りたいときには、
合理化度の高い工場で生産するほうが良いといえます。
製品の販売
よく売れる製品とは、需要が多く、競争力の高い製品です。
また、利益率を高くするには、合理化度を高くして、材料費をできるだけ抑えなければなりません。
つまり、需要が大きく、競争力の高い製品を材料費を抑えて多く生産すれば、多くの利益が見込めるということです。
しかし、需要の大きい製品の開発には、高い技術力を持つ大規模な研究所が必要です。
ゲーム開始直後の状況では、そのような製品を開発することは困難です。
すでに発売中の製品がもつ需要の大きさを生かしつつ、効率よく製造・販売することが必要です。
つまり、材料費をできるだけ抑えて、多くの台数を売ればいいのです。
製品が売れないときは
同じような性能・価格の製品に比べて、売上がほとんど立たないようであれば、
他の製品に比べ、競争力が弱いのだと考えられます。そのような製品への対処法は3つあります。
その1:認知度を上げる
消費者がその製品の存在を知らなければ、売上は伸びるはずがありません。
営業力の強化、営業規模の拡大、製品広告を行って、多くの人に好感を持たれる製品にしましょう。
その2:新鮮度を上げる
発売後、年月がたつと新鮮度は落ちてきます。
消費者の目を惹きつける魅力を取り戻すため、マイナーチェンジを行いましょう。付加機能をつけるのも効果があります。
その3:ブランドイメージを上げる
ブランド宣伝を行うと、そのブランドをイメージアップできます。
なるべく規模の大きなメディアを使い、大々的な広告活動を行いましょう。
製品が売れているが……
製品の売れ行きが好調でも、安心はできません。
利益が少ない、生産台数が需要に追いつかないなど、場合により様々な課題があります。
1:利益が上がらない
材料費がかかりすぎていることが考えられます。
工場の合理化が進んでいないと、製品1台あたりの材料費が高くついてしまいます。
合理化を進めるため、工場の予算を増やしましょう。
2:稼働率が100%になっている
工場の稼働率が100%に達すると、需要がその工場の生産台数を上回り、売り逃した台数があることを表しています。
工場の増設を行い規模を拡大し、生産台数を増やしましょう。
その製品がライセンス契約したものなら、契約メーカーに対して工場規模の拡大を要請しましょう。