Publisher:グローディア (Glodia) | Release:1993 | Media:floppydisk*5 | Manual*1 Drama CD*1
幼い頃に消息を絶った父の跡を追い、冒険者となった15歳の少年と少女が主人公の3Dロールプレイングゲーム。
洞窟などでは通常の四方向移動ではなく、斜め方向にも移動でき、より自然な空間が表現されているのが特徴。声優が起用され戦闘時等に喋る他、ドラマCDが同梱。
シナリオ 三宅邦治、キャラクターデザイン 田中和美、音楽 佐藤天平・恋瀬信人・菅井健司。
すとーりーのはじまり ~親の轍を踏もうとしている?とある冒険者達~
「親父……今日から、オレも冒険家だ。」
古い写真を手に、少年はつぶやいた。リヴァ・ディナトーク。今年15歳になる。
「親父……あんたは、このオレが捜し出してみせる。」
彼に、そう決意させたものは、親子の愛情だけではない。否、冒険家である父とは、顔を合わせる機会も少なかった。
ただでさえ、物心つく前に行方不明になっているのだ。父と子のコミュニケーションの記憶など、皆無に等しかった。
彼の頭の中には、冒険者仲間の間で伝説となりつつあった男の姿がある。
数々の冒険をくぐり抜けた男、シルバー・ディナトークという男の冒険談。
皆が語って聞かせた、子守唄代わりの冒険談。
彼には、その記憶のほうが大きいのだ。そして、それが彼の大きな誇りであった。
とんとん。
その時、ドアをノックする音がした。リヴァの返事も待たずに、部屋にはひとりの少女が入ってきた。
ダイナリィ・ファルフィアとファミルの娘、エミリー・ファルフィア。
リヴァ同様、今年15歳になる彼女は、リヴァの隣の家に住む活発な少女である。
スリーサイズは……むぎゅ。
「余計な事は言わなくていいのっ!」
「何だ、誰に話してんだ?」
「あ、なんでもない。リヴァ……やっぱり今日はおきてたのね。」
「何だよ、いつも寝坊しているような言い方を……」
フテ腐れたポーズをとるリヴァだが、エミリーの言葉は遠慮がない。
「その通りでしょ。」
「いや……そうだけどさ。」
「………………………。」 ふたりの間に、数瞬の沈黙。
その沈黙は、エミリーによって破られた。
「試験、さ。……受かるかな?」
「……ああっ、受かるともさ。なんのかんのいったってさ……修行したもんな!」
会話の内容はともかく、そのテンポは何時になくぎこちないものだった。
「きっと……会えるよね。あたしは……ひとりじゃ、ないよね。」
「当たり前さ。親父達が、死んだりするもんか! みんな捜し出すために、オレ達は冒険に出るんだ。
オレの親父を……そして、ダイナリィのおっちゃん、ファミルおばさん、ハレーじいさんを、捜すために……。」
「ん……。」
そして再び、数瞬の沈黙が流れる。そして……リヴァはおもむろに……。
「な~んちって! でもさ~、やっぱし、好奇心には勝てないよな~。」
「うんうん。ついつい、本来の目的を忘れて宝探しとか、しちゃいそうだよね~。」
「さてと、朝メシにでもするかなぁ~っとぉ!」
「後でまた呼びに行くから、ちゃんと待っててよねッ。」
「OKOK! あ~ハラ減った!」
果たして……。シルバーの冗談めいた台詞は、真実のものとなるか?
消息を絶ったシルバー達は、今も行きているのだろうか?
大体、こんないい加減な奴らに任せといて、話は進むのだろうか!?
彼らは言う。
「おおきなおせわだ(よ)!」
リヴァとエミリーの前途に待つものは、果たして……???
起動方法とハードディスクインストール
ドライブ1にアルヴァリーク冒険記のシステムディスクをセットしリセットしてください。ゲームが起動します。
セーブデータはシステムディスクに書き込まれるため、システムディスクはライトプロテクトをかけないでください。
ハードディスクへインストールする場合、ハードディスクはMS-DOS Ver3.1以降でフォーマットされているものに限ります。
また、最低6メガバイト以上の空き容量を必要とし、ゲームの起動には500Kバイトのメモリが必要となります。
ハードディスクからMS-DOSを起動し、オープニングディスクをドライブ1にセットしてください。
A>B:¥INST B: A:
ディスク内の「INST.BAT」を実行しインストールを開始します。
実行時、「転送元、転送先」の順でドライブレターを指定してください。
インストールは、指定されたドライブに「ALVA」ディレクトリを作成し、そこに行われます。
画面の指示に従い、ディスクを入れ替えインストールを完了してください。
A>CD ALVA
A>AL
ゲームを起動するには、ALVAディレクトリに移動し、「AL.BAT」を実行します。
ゲームの起動には、キーディスクとしてデータディスク#Aをドライブ1にセットする必要があります。
またオープニングディスクには、マニュアル補足の「README.DOC」が収録されています。
移動とコマンド
基本操作
メッセージを進める |
RETURN、SPACE、5 |
左クリック |
選択 |
カーソルキー、[2][4][6][8] |
カーソルで示す |
決定 |
RETURN、SPACE、5 |
左クリック |
キャンセル |
ESC、0 |
右クリック |
周囲を調べる |
RETURN、SPACE、5 |
Searchアイコンをクリック |
メニューを開く |
ESC、0 |
Menuアイコンをクリック |
アイテム選択時等、各種選択時にマウスカーソルでいずれかを選択していると、キーボードで選択することができません。
マウスでそのまま選択するか、マウスカーソルをウィンドウから外してください。

3D画面での移動は、各移動アイコン

をクリックするか、マウスカーソルを画面に移動させることで行います。
画面内のカーソル位置によってカーソルアイコンが変化し、クリックすることでその方向へ移動します。

前進

左を向く

右を向く

振り向く
キーボードで移動するには、カーソルキーかテンキーの[2][4][6][8]キーを使います。

街の外に出るとアルヴァリーク大陸の2Dマップとなります。
2Dマップ上ではダンジョンや街など、道で繋がっている地点間の移動となります。
操作方法は3D画面と同様に画面内にカーソルを移動させるか、移動アイコンを使用してください。
カーソルキーかテンキーでも移動できます。

画面左にはパーティー各メンバーのステータスが表示されます。
Levelはキャラクターの現在のレベル、H.P.はキャラクターの体力の現在値 / 最大値を表します。
Exp.はそのキャラクターの戦闘で得た経験値を表します。一定の経験値を得るとレベルアップします。
名前だけ表示され、ステータスの数値がないキャラクターはゲストキャラクターです。
リヴァと行動を共にしているメンバーですが、戦闘には参加せず、道具を使ったり裝備したりすることはできません。
ゲストキャラクターは必ず最後尾に表示されます。

Searchアイコンをクリックすると、現在の位置を捜索します。
宝箱や、扉の前などで使用するほか、怪しいと思った所で使ってみるとなにか発見があるかもしれません。
キーボードのRETURN、SPACE、5キーを押すことでも、捜索できます。
捜索は現在位置の四方ではなく、現在向いている方向に対してのみ行う点に注意してください。

このような天井に穴があいている地点は、その下でSearchコマンドを実行すると上に登ることができます。
ただし、アイテム「ザイル」「ピッケル」「ハーケン」を所持している必要があります。
また、登るたびにハーケンを1個消費します。降りる場合は特にアイテムは必要ありません。

Menuアイコンをクリックすると、メニューが開き、各コマンドが利用できます。
アイコンクリック以外にも右クリックすることでもメニューが開きます。キーボードの場合はESC、0キーで開けます。
メニューを閉じ、前の画面に戻るには右クリックか、ESC、0キーを押してください。
アイテム
使用 |
パーティーの所持しているアイテムを使用します。 |
裝備 |
武器、防具を裝備します。裝備コマンドを選択すると、画面左のステータスウィンドウの名前が点滅します。
点滅しているキャラクターが選択されていることをしめすので、裝備を変更したいキャラクターを決定してください。 |
整理 |
アイテムの表示が銃・防具・道具の順に整理されます。 |
捨てる |
所有しているアイテムを破棄します。 |
弾丸 |
現在所有している弾丸の、弾種と残弾を表示します。
このコマンドから弾丸を裝備したり、捨てたりすることはできません。 |
重要品 |
所有しているアイテムの中で、重要なアイテムのみを表示します。
このコマンドで重要アイテムを使用したり、捨てたりすることはできません。 |
装備について
武器 |
銃、剣、ボウガンの裝備箇所です。主に攻撃力が上昇します。 |
弾丸 |
銃、ボウガンには、弾丸、矢を裝備しないと攻撃力が上がりません。 |
キャップ |
帽子、ヘルメットを裝備する場所です。主に防御力が上昇します。 |
スーツ |
服、防具を裝備する場所です。主に防御力が上昇します。 |
グラブ |
手袋を装備する場所です。主に防御力、命中度が上昇します。 |
シューズ |
靴を装備する場所です。主に回避度、速度が上昇します。 |
ステータスが低いと裝備できない武器もあります。防具関係は性別によって装備できないものもあります。
ステータス
パーティーメンバーの能力を表示します。裝備コマンドと同じく、ステータスウィンドウから表示したいメンバーを選択してください。
速度は、攻撃順番に影響する数値です。回避度は敵からの攻撃回避と逃走成功率に影響します。
また、表示されない隠しパラメーターとして「運」があります。運の低いキャラクターは攻撃ミスなどを起こしやすくなっています。
隊列
パーティーメンバーの隊列を変更します。新しい隊列の先頭から順にステータスウィンドウでメンバーを選択してください。
隊列の先頭にいるキャラクターほど、戦闘時に攻撃を受けやすくなります。
会話
パーティーメンバーと会話します。進行のヒントが得られることもあります。
マップ
移動中は現在位置周辺のマップが常に表示されますが、より広い範囲を見たい時はこのコマンドを使用してください。
システム
通常メッセージ速度 |
会話時の文章の画面表示速度を指定します。コマンド選択ごとに低・中・高の3段階の順に設定が変わります。 |
戦闘メッセージ速度 |
戦闘時の文章の画面表示速度を指定します。コマンド選択ごとに低・中・高の3段階の順に設定が変わります。 |
音声 |
ゲーム中に使われるPCMボイスのON、OFFを設定します。 |
データセーブ |
現在のゲーム進行状況を記録します。 |
データロード |
セーブしたデータからゲームを再開します。 |
ゲーム終了 |
ゲームを終了し、DOSへ戻ります。ハードディスクインストール時のみ有効なコマンドです。 |
街の施設

アラートカプセルというアイテムを使うと街から街へと移動したり、ダンジョンから街へ帰還することができます。
ただし、このアイテムを使うには各地の冒険者協会で「転送情報登録」が必要です。
新しい街の冒険者協会にたどり着いたらまずは登録を行っておきましょう。
アラートカプセルが使えない場所もあるため、セーブデータは複数作っておくほうが安全です。
また、冒険者協会では冒険の途中で見つけたメモリーチップの内容解析も行えます。

各商店での買物は、1個、10個、100個単位で購入ができます。
また、各単位横の↑↓をクリックするか、カーソルキー左右で増減も行えます。

武器購入時に表示される必要腕力は、この数値を下回る腕力のキャラクターはその武器を裝備できません。
命中度は、キャラクターの武器を扱う腕前を示すパラメーターなので、
必要命中度を下回る命中度を持つキャラクターが、その武器を裝備した場合、武器の能力を生かし切れずミスが多くなります。
戦闘

移動中、パーティーが敵と遭遇すると、戦闘モードに入ります。
パーティーメンバーはHPが0になると戦闘不能となります。
全員が戦闘不能となるとゲームオーバーとなり、セーブデータからの再開になります。
このゲームでは戦闘時、オートコマンドを使用した場合を除き、隊列の先頭キャラクターから順に1ターン内の行動を指示し、
全員の行動が決定した時点でまとめて戦闘処理を行う、一括登録型ターン制バトルを採用しています。
アタック
キャラクターが裝備している武器で攻撃します。コマンド選択後、攻撃目標とする敵を選択してください。
飛び道具の場合、攻撃を行うことで弾を消費します。
銃を裝備しているとき弾切れ状態ではアタックコマンドは実行できません。
ガード
敵の攻撃に対して防御態勢を取ります。コマンド選択後、ステータスウィンドウで防御対象を選択してください。
自分以外を選択すると、そのキャラクターに対する攻撃を肩代わりする事ができます。
アイテム
パーティーの所持するアイテムを使用します。
裝備変更
キャラクターの裝備を変更します。裝備を変更しても続けて別の行動を取ることができます。
弾が無く、ナイフ等の武器もない場合は、銃を外すことで素手でアタック可能です。
逃走
戦闘を避け、逃走します。複数のキャラクターが逃走を選択した場合、その内一人でも成功すれば全員が戦闘から離脱できます。
逃走すると、パーティーの位置は1歩手前に後退します。
オート
解除されるまで全員がアタックコマンドを繰り返す自動戦闘モードに切り替えるコマンドです。
自動戦闘中キャンセルキーを押し続ければ、通常モードに戻ります。
攻撃だけを行い、回復行動は一切取らないのでHPには注意してください。